2012年11月16日金曜日

ダウンは洗いすぎても良くないんです。

ダックやグースのダウンは、採取してから洗浄します。

この洗浄の工程について、ふとギモンに思った事があります。

羽毛のニオイが気になるなら、めっちゃ洗えばいいんちゃうの?と。



気になったので、羽毛布団工場の担当Tさんに聞いてみました。



Tさんは面白い人です。



結論としては、「洗いすぎはよくない」という事です。



ダウンボールは、よーく見ると、小さいトゲトゲがついています。



このトゲトゲが、空気を含んでくれるポイントなんです。

トゲトゲがある事によって、ダウンボール同士のトゲトゲが引っかかるので、ダウンボールとダウンボールがいい距離感を持つことができます。



この距離感が、かさ高を生み出します。かさがあるという事は、たくさん空気を含んでいるという事です。

洗いすぎると、このトゲトゲが落ちてしまいます。ダウンボールが傷んでしまうんです。

トゲトゲがなくなると、ダウンボール同士がくっついてしまって、空気を含むスペースがなくなってしまうのです。



ダウン本来の良さである空気を含むパワーが発揮できなくなるんです。

なので、ウォッシャブルタイプの羽毛布団って少なく、あっても肌掛けです。

肌掛けは薄い羽毛布団なので、あたたかさや、かさ高をあまり重視しないという事もあったり、肌掛けより分厚くなると、乾かせなかったりという事があったりします。

ダウンの洗浄は、ダウンのパワーを損なわない絶妙な加減でされています。

ニオイをとるために、めっちゃ洗えばいいわけではないんですねー。
洗いすぎると、ダウンのよさがなくなってしまう。

良さを引き出すために、しっかり計算して作られています。





2012年11月13日火曜日

お布団屋さんオススメのベッドセッティング。

お客さんとの電話や、スタッフと話してたりする中で、意外とベッドのセッティングってそれぞれなんやなーと、敷布団で寝てるオオサカタは思いました。




今回は、お布団屋さんがオススメする、ベッドのセッティングについてです。



まず、ベッドのフレームに、マットレス。



そしてその上に、ベッドパッドを敷くのがオススメです。



ベッドパッドはマットレスの汚れを防いだり、汗を吸収してくれるなどの役割があります。

マットレスは洗えないので、汗が染み込んでカビがはえたり汚れたりすると、捨てるのも大変。



なので、ベッドパッドをマットレスの上に敷いて、汚れ防止&汗を吸収!

ベッドパッドは、洗えるウォッシャブルタイプのものだと、いつでも洗えて清潔に使えますよ。



あと、使っているマットレスが固いと感じる場合も、ウールなどを使ったふかふかしたベッドパッドを使ってみるのもおすすめです。

そして次に、ボックスシーツをかぶせます。



オオサカタ、実はお布団屋さんで働くまでボックスシーツって知りませんでした。

ベッドで寝る生活したことないんですね・・・これが。

底のフチにゴムが入ってて、巾着みたいになっているシーツです。これをかぶせます。




これでほぼ完成!

このボックスシーツの上に直接寝てもらってOK!



さらにこの上に、敷きパッドを敷くのもオススメです。



冬はあったか起毛のもの、夏はひんやり冷感もの、ガーゼや麻などの素材も楽しめます。

洗えないマットレスの汚れを防ぎつつ、快適に眠っていただける、オススメベッドセッティングです。





2012年11月2日金曜日

ダウンの割合について。

羽毛布団を探していると、商品の名前のところにプレミアムゴールドやロイヤルゴールドというランクをよく見かけますが、もう1つ、70%とか93%とかを見る事はありませんか?





この数字も、どんな羽毛布団なのかを見る、重要なポイントなんです。

この数字はダウン比率、つまり、羽毛布団の中に何%ダウンが入っているかを表します。



70%の場合、70%ダウンが入っていますよ、という事。

では残りは何が入ってんの?となりますね。



残りはスモールフェザーと呼ばれるものが入っています。



ダウンはタンポポのわた毛のような、ふわふわとした鳥さんの胸毛です。

軽くてやわらかく、とってもあったかい。



スモールフェザーは、名前のとおり小さな羽根。

「じく」がついているもので、ダウンと比べるとあたたかい空気を含む力はおとります。



ダウンよりも重いので、スモールフェザーの割合が多いほど、重いお布団になります。

空気を含む力がダウンよりも弱いという事から、中身の充填量も増えます。

たくさんいれないと、あったかさ、かさ高が足りないためです。

スモールフェザーが多いと、側生地の中で、カサカサ シャカシャカと音がする事があるので、中にはこの音が気になるという方もいらっしゃいます。

ダウン比率が高ければそのぶん、軽い羽毛布団に仕上がります。



ダウン比率は、あたたかい空気を含むパワーと軽さに関係してくるので、だいたいダウン比率の高いものほど高ランクの羽毛になります。

と言うか、高ランクのものほど、ダウン比率が高い傾向にあります。

…同じか。



あと、ダウン比率が高いほど価格が高く、低いほど安いという傾向もあります。

例外もありますが。(産地とか、ダックとグースの違いとか)

これは、ダウン比率の高いものほど、手間隙かかっている、という点もあると思います。

ダウンは、機械でとる方法と、手で摘む方法があるんですが、手で摘むほうが、ダウン比率が高いものになります。

ピンポイントで胸毛ねらえますから。

手で摘むと言っても、むしむしむしりとるわけではなく、犬とか猫の毛が抜けるみたいに、羽毛の生え変わりの時期に摘むようです。

だから、鳥さんは痛くないそうです。



軽くてあったか、ボリュームたっぷりの羽毛布団が欲しい場合はダウン比率高めの羽毛布団。

お値段おさえて、お手ごろな羽毛布団が欲しい場合は70~85%ぐらいのダウン比率でしょうかね。



ちなみに、ダウン50%未満でスモールフェザー50%以上のものは羽毛布団ではなく、羽根布団と呼ばれます。